育児休暇もしくは育児休業(以後、育休)という言葉を近頃では良く聞かれるようになりました。
育休とは、
子供が生まれたら女性が取る休みのことだと良く言われていますが、実際には「
子を養育する労働者が法律に基づいて
取得できる休業」と
育児休業給付制度こと、
「育児休業法・介護休業法」という
法律内で書かれている制度の1つです。列記とした法律になります。
改正育児・介護休業法が
平成22年6月30日に施行されたのですが、法律の文書内の言葉では、
わかりにくい表記も多いので、ここではわかりやすく育児休暇(育児休業)制度のことを
かみ砕いて説明していこうと思います。
育児休暇(育児休業)制度の概要
育児休暇(育児休業)制度とは、
働いている方々、男女ともに
子育てをしながら、
働き続けることができる社会を目指す制度です。
子育て支援ですので、
雇用の安定化と深い意味で言えば、
少子化対策の一環とも言えます。
この制度のおおまかな概要は、【お子さんが
1歳に達するまで
最大期間1年間休業できる制度】です。時と場合によっては、1年2カ月(
パパ・ママ育休プラス制度)や1年6カ月(
育児休暇延長申請)に伸ばすことも出来ます。
育休は
法律に基づき労働者が請求できる権利です。仮に
会社に規定がない場合でも、申出により
育児休業を取得することができます。ただし、育児休業(育児休業)の給与に関しては、法律では定まっておりませんので、各会社の方で設定されております。
もしも、その育児休暇中(休業期間中)
賃金が支払われない、または
一定以上減額される場合には、
雇用保険から
最高で月額50%が支給される「育児休業給付金」があります。
育児休業期間中は、
社会保険料(健康保険、厚生年金保険)が
本人負担、
事業主負担分とも免除されます。
育休は男性でも取得できるけど…
育児休業法の解説(説明)からすると
育休は基本
男女ともに取得することが出来ます。故に
日本の労働基準法内では、
男性であっても取得できると記されています。
ちなみに男性の
育児休暇の取得率は、現代の状況でも
2.5%程度(2013年度)で、先進国の中では
最低クラスです。
法律上では、
育児休業休暇(育児休職制度)は
日本内の全企業(会社)で育児休暇(育児制度)を
労働者の権利として認めなければなりませんが、現在には
中小企業、
地元の小さな会社の場合は産休の場合でも、
取得を言い出しにくい状況もあります。基本、事業者側は育児休暇(育児休業)を拒否することは出来ません。
また実際に
産休・育休を取ることによって配置換えなど
不当な扱いはされないように、
法律で守られています。具体的に
「不当な扱い」というのは
どんな扱いかと言えば、
育児・介護休業法(介護育児休業法)第10条には以下のことが示されています。
- 解雇すること
- 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと
- あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること
- 退職または正社員をパートタイム労働者のような非正規社員とするような労働契約内容の変更を強要すること
- 自宅待機を命ずること
- 労働者が希望する期間を超えて、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜の制限又は所定労働時間の短縮措置等を勝手に適用すること
- 降格させること
- 減給をし、または賞与等において不利益な計算を行うこと
- 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと
- 不利益な配置の変更(人事異動)を行うこと
- その他の理由で就業環境を害すること
以上、
11項目が上がっています。
育休の法律上、そう決まっていますので、安心してください。
不当な解雇や退職を迫られたりされると
違法行為ですので、そういった際は、会社内で解決出来そうなら
「労働組合」に言うべきですし、会社内で解決出来なさそうなら
「都道府県労働局雇用均等室」。
各県の「労働局」に行って
相談するのも方法です。
労働局に相談したら、
「明確な法令違反」があれば
行政指導もしますし、
「調停会議」を開いて下さって
調停での解決も進めてくれます。
何かあったら
労働局に相談するのも良いかと思います。ちなみに
各県の労働局は下記URLよりどうぞ
都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧
では次項につきましては、
育児休暇(育児休業)を取る際の期間や条件を
詳しく見ていこうと思います。